車検の前後でどう変わる?愛車売却の最適なタイミング

はじめに

車を手放す際に、多くの人が悩むポイントのひとつが「車検を通してから売却すべきか、それとも車検前に売却すべきか」という問題です。車検は数万円から十数万円と大きな出費になるため、売却タイミングを誤ると不要なコストを負担してしまう可能性があります。一方で、車検が残っている車は買い手にとって安心材料となり、査定評価に影響する場合もあります。ここでは、車検前と車検後のそれぞれのメリット・デメリットを整理し、売却にベストなタイミングを考えてみましょう。

車検の前後の売却

車検前に売却するメリットと注意点

車検前に売却する最大のメリットは、「車検費用を支払わずに済む」という点です。車検は、整備工場やディーラーで行う場合には10万〜20万円ほどかかることが多く、タイヤやブレーキなどの交換が必要になるとさらに高額になります。もし近々売却を考えているのであれば、この費用をかけずにそのまま売る方が経済的といえるでしょう。

また、中古車市場においては「車検残があるかどうか」が査定に影響するものの、残り期間が長いからといって必ずしも大幅に高く評価されるわけではありません。車検整備にかけた費用が、そのまま査定額に上乗せされるケースはむしろ少なく、結果的に「費用をかけたのに元が取れない」ということも起こり得ます。したがって、「車検前に売却=無駄な出費を抑えられる」というのが大きな利点です。

ただし、車検が切れた状態では公道を走行できないため、査定や持ち込みに制約が出る場合があります。業者によっては引き取り費用が別途かかるケースもあるため、売却を検討する際には「車検切れでも無料で引き取りに来てくれるか」を確認しておくと安心です。

車検後に売却するメリットと注意点

一方で、車検を通した後に売却する場合のメリットは、買い手に安心感を与えられる点です。車検が2年近く残っていればそのまま乗り出せるため、中古車販売店にとって売りやすい車となります。結果として査定額が多少上乗せされることもあります。

しかし注意が必要なのは、その上乗せ分が必ずしも車検にかけた費用をカバーできるとは限らない点です。たとえば車検で15万円支払ったとしても、査定額の上昇が数万円にとどまるケースは少なくありません。つまり「車検費用を取り戻す」目的で通してから売るのは、コストパフォーマンス的に見合わないことが多いのです。

また、年式が古く走行距離も多い車では、車検を通しても市場価値自体が低いため、投じた費用に見合った査定額アップは見込めない傾向があります。この場合、車検を通してから売るメリットは薄いと言えるでしょう。

どちらがベスト?状況別の判断基準

では、実際にどのタイミングで売却するのがベストなのか。状況に応じた判断基準を整理してみましょう。

車をすぐに手放したい場合

車検前に売却するのが基本です。余計な費用をかけずに済み、売却までの流れもスムーズに進められます。

車検が1年以上残っている場合

査定額にある程度プラス評価されやすく、買い手にとっての魅力も高まります。この場合は「車検残の長さ」を売却の強みにできるでしょう。

車検まであと数か月という場合

このケースがもっとも悩ましいポイントです。基本的には、車検前に売る方が経済的ですが、車検を通さなければ査定額が大きく下がると業者に言われたときは比較検討が必要です。複数業者の査定額を比べることで、費用対効果を冷静に判断できます。

古い車や走行距離が多い車の場合

車検を通しても価値が大きく上がる可能性は低いため、車検前に売却するのが賢明です。とくに10年以上経過した車や10万kmを超える車では、車検費用をかけてもリターンがほとんど得られないことが多いのです。

売却のタイミングをより有利にするコツ

売却を成功させるには、単に「車検前か後か」だけでなく、他の条件もあわせて考える必要があります。

複数業者で査定を比較する

業者によって「車検残」を評価する度合いは異なります。一括査定サービスや複数見積もりを活用し、最も条件の良いところを選びましょう。

需要が高まる時期を狙う

新生活シーズン(2〜3月)やボーナス時期(6月・12月)は、中古車需要が高まる傾向があります。こうしたタイミングに合わせて売却すると、査定額が上がりやすくなります。

車の状態を整える

車内外を清潔に保つだけでも査定の印象は大きく変わります。大掛かりな整備は不要ですが、洗車や簡単な掃除をしておくことで評価がプラスに働きやすいです。

まとめ

車の売却において「車検前か後か」は、多くの人が直面する悩みです。一般的には車検前に売却する方が費用面で有利とされますが、車検残が長く残っている場合には査定額アップの要素として働くこともあります。大切なのは、自分の車の状態や市場価値を正しく把握し、費用対効果を冷静に考えることです。

車検を通すか迷ったときは、まず複数の業者に査定を依頼し、車検前後でどれくらい差が出るのかを確認するのがベストな方法です。費用を無駄にせず、納得のいく売却につなげるためには、情報を集めて賢く判断することが欠かせません。